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Cafe on the beach / V.A.

OBCB-0007
2005.9.14 on sale
¥2,520 (tax in)

SAYONARA -redux / 大谷智佳
別れのスプーン / 大谷智佳  
HIP-HAG-HER / エマーソン北村 & 松永孝義
Jitterbug Waltz / エマーソン北村  
Song for SENNA /naomi & goro
五月 /naomi & goro  
ROCKET IN MY POCKET/ 清水一登 & 田村玄一  
Somebody's Leavin' / 清水一登  
碧い砂 / ベベチオ
ANGEL OF BLUE / Masayuki Ishii
STONED WATER / Masayuki Ishii


すべて新録!
海と空、太陽と木陰、恋とサウダージ……
終わらない夏への扉を開くコンピレーションの決定盤。
可愛い新人から粋な中堅、名うてのミュージシャンまで、計2組と6人が参加。エヴァーグリーンなオリジナル曲あり、ファッツ・ウォーラー、ブッカー・TとMG's、リトルフィート……と渋すぎるカヴァーありの全11曲。


□recommends

形見のカセットを想い出す。 文/川勝正幸(エディター)

 その喫茶店からは海がよく見渡せた。
サーファーどころか泳ぎすら満足にできない文科系の僕が、大学生の頃によく通ったのは、当時のガールフレンドの家が近くにあったからである。
  浅井愼平、細野晴臣、近田春夫……と、今の僕の音楽の趣味を導いてくれた恩人が何人かいるのだけれど、あのマスターがかけるレコードの影響も大いに受けた。
  今年の初夏、彼の七回忌で久々にかつての常連たちが集まった。夫人が故郷の長崎に帰ってしまうため、それまでタイムカプセルのように手付かずで保存されていたレコードの山を、形見分けするというのだ。 チェット・ベーカーの10インチなど、喉から手が出るほど欲しいものもあったが、それらは最近菊地成孔にハマっているという元ガールフレンドの生意気な高校生の息子に譲り、僕は2本のカセットをもらった。
  マスターはネルのドリップ式で丁寧にコーヒーを入れながら、器用にレコードをかけ替えるのが上手かったのだけれど、夫婦ゲンカで奥さんが実家に帰った週などは、自分で編集したテープをかけっぱなしにした。
 晴れの日はビートルズ「グッデイ・サンシャイン」、キンクス「サニー・アフタヌーン」、はっぴいえんど「夏なんです」……が流れ、雨の日はボブ・ディラン「激しい雨が降る」、カーペンターズ「雨の日と月曜日は」、ニール・ヤング「オン・ザ・ビーチ」……が流れる。確か、曇りの日は晴れの日用のテープだったと思う。 『Caf・On The Beach』のCD-Rを聴くなり、形見のカセットを思い浮かべた。このCDはすべて新録音によるコンピレーション盤なのだけれど、オン・ザ・ビーチ・レコードの佐脇章太はきっと「自分がマスターを務める海辺のカフェならこういう音楽を流したい」と思って作ったに違いない、と感じたからだ。
 エキゾチック・ソングの古典「SAYONARA」を歌う新人の大谷智佳の歌声は、頬ずりしたいほど愛らしい。「別れのスプーン」まで聴くと、“天使の歌声”とはこれだったのかと思う。エマーソン北村はブッカー・TとMG’sに、ファッツ・ウォーラーのカヴァーで、キーボードの職人と奇人の名曲を軽く俺節にしてしまう。ジョアン・ジルベルトの孫たち? naomi& goroのボサ「Song for SENNA」もいいが、哀調溢れる「五月」もいい。清水一登は意表を突くリトルフィート2連発で、各々ローウェル・ジョージ曲、ビル・ペイン曲を選ぶところが芸が細かい。フォーク& ロック・ベースのポップなデュオ、ベベチオの「碧い砂」は懐かしくて新しいサウンドで、アルバム全体のテーマ曲のようだ。Ticaやgabby& lopezでおなじみの石井マサユキの2曲は、音響系エキゾチカと呼びたい趣がある。
  昼寝しながら流してもいいし、スピーカーと対峙しても聴き応えがある曲の数々。こんな音楽が流れるカフェがあったら、いつまでも席を立てなくなってしまう。そういえば、あの喫茶店も客の回転が悪かった。

Chika Ohtani
1980年生まれ。大阪市在住。高校生頃から音楽活動を始める。カナダ留学の時、現地の聖歌隊(jazz choir)のオーディションにアジア人として初の合格をきめ、参加。2000年頃から本格的な音楽活動を始め、現在関西のクラブシーンを中心にライブを行っている。krush groove制作の「homeparty」というコンピレーションアルバムにボーカル、作詞で参加している。

Emerson Kitamura
様々なアーティストのサポートと共に、オルガンと 808 による「エマーソン北村ソロ」でも注目されるキーボードプレイヤー。
幅広い音楽性によるライブ感あふれる演奏と、ソロにおける手作り感満載の音楽が特徴。エゴラッピン ' merry merry ' の共同プロデュース、tobaccojuice 新作のプロデュースなども手がけている。ソロ作品は 7 inch シリーズ、及びコンピレーションCD への参加など。
website>CLUBエマーソン

Takayoshi Matsunaga
80年代、伝説的バンド 『MUTE BEAT』の中心メンバーとして活躍。その後、小泉今日子、UA、畠山美由紀をはじめとする数々のボーカリストや、ギターデュオgontitiといった様々なアーティストのliveサポート、album制作に関わる。最近では、山内雄喜、サンディーのハワイアンバンド、カルメンマキ、上野耕路アンサンブル、ロンサムストリングスなどのアコースティックユニットで精力的に活動している。2004年7月には1st ソロアルバム「THE MAIN MAN」を発表し話題となる。

Naomi&goro
naomi:小田原在住のボサノヴァ・ヴォーカリスト。偶然ブラジル人のボサノヴァ演奏に出会いギターを手にする。その後ボサノヴァの弾き語りを高橋信博氏に師事する。1997年から都内ライブハウスで活動を開始。1999年に伊藤ゴローと出会い、デュオで演奏活動をスタート。その透きとおった歌声は、天使の声と絶賛される。日本のブラジル音楽シーンにおいて、今最も期待されている女性シンガー。
goro:MOOSE HILL名義でも活動中のギタリスト、作曲家。2005年4月、ストックホルムで行われたTOKYO SOUND REVOLUTIONにも出演。加藤紀子、高木一江、他アルバムプロデュース、キセル、高田漣、キュビズモグラフィコ他ライブ、レコーディングにギターで参加。原田郁子のソロ・アルバム「ピアノ」や、イラストレーターEd TSUWAKIの'04-'05資生堂パリエキスポ用に楽曲を提供。2006年公開の日活映画「雪に願うこと」の音楽監督&コンポーザーも務める。
website>MOOSE HILL

Kazuto Shimizu
作編曲と共に、キーボード、マリンバ、クラリネットなどいろいろな楽器を演奏。
'84年「チャクラ」に参加、「キリングタイム」「はにわちゃん」等を経て、'89年、れいちと「AREPOS」結成。「おU」と並行して活動を続ける。映画「トキワ荘の青春」「ざわざわ下北沢」、舞台「ネネム」「ブレヒトオペラ」、CM等の音楽、多くのサポートやセッション、また「ヒカシュー」や「オパビニア」等のバンド活動も行っている。
photoGenichi Tamura
ジャンルを超えた独自のスタイルで高い評価を受けるスティールギター&ス ティールパン奏者。
Little Tempo, Lonesome Strings他多くのグループに籍を置く一方で、様々な アーティストの録音とライブに参加。
'04よりハワイアンゴスペルグループ"ALOHA SISTERS"をプロデュースするなど精力的に活動中。

Bebechio
高校の同級生であったVo.早瀬とB.平良による2人組。
「心地よいものに理屈なんていらない」という志のもと2000年11月に結成。
2003年6月25日にOn The Beach Recordsより1stミニアルバム『左右対称のダンス』を発売。2004年、初のワンマンライブを大阪バナナホールで敢行し、関係者含め400人を動員。同年、2nd ミニアルバム『ひとつやふたつ』をリリース。関西を中心に各地でliveを行い、その独特の世界観で観客を魅了している。

Masayuki Ishii(Tica/gabby&lopez)
『The Chang』のメンバーとして屋敷豪太プロデュースの下、2枚のalbumを発表。卓越したギターテクニックと、斬新な音作りによる新しいソウル、ブルーズを展開するサウンド、そしてまさにポエトとも言うべき歌詞世界が話題を呼び注目を集める。解散後、武田カオリとともにTicaを結成。
その他プロデューサー、リミキサー、セッションギタリストとして数々のアーティストの作品やライヴに携わるなど幅広い活動で日本の音楽シーンを支えるギタリスト/プロデューサー。森俊二(ナチュラルカラミティ)とのユニット「gabby&lopez」としても活躍している。